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  2004年8月8日(日)   ハワイ・マレー沖海戦のチラシ
先週に続いて,新文芸座へ。携帯で写す。
「戦時だ! 大切なモノを運ぶために急がぬ旅行はやめませう」の文字が。

戦時中,東宝が製作した国策映画,「加藤隼戦闘隊」1944年,「ハワイ・マレー沖海戦」1942年,ともに山本嘉次郎監督。円谷英二が特撮監督。海のシーンはウソっぽいが,空中戦は臨場感たっぷり。軍隊での暴力シーンはなく,しごきにも脱落者はいない。血も死体も出てこない。兵隊の性欲もなさそうだし,慰安所も出てこない。食糧にも不自由はなさそうだ。大元帥閣下のもとで,誰もが,手柄をあげるために,勇ましくたたかう。藤田進が「加藤…」で主役,「ハワイ…」で準主役で出てくる。

「加藤…」では,冒頭,接収した基地内で,ピアノの伴奏により,「加藤隊の歌」を歌うシーンがある。この歌,よく聞くと戦後の労働歌っぽい。

「ハワイ…」に出てくる主人公の青年航空隊員の母が,わが子のことを「もう,家の子とは思っていませんよ」という言葉がなんとも泣かせる。原節子も出演するが,何のために出てくるのか意味不明。

昔の男もよくたばこを吸ったんだなあと思ってみていたが,さすがに,歩きたばこはしていなかった。