[戻る]

  2004年8月1日(日)   板橋区大谷口の子どもたち
東京の秘境をたずねて歩く。
バスで中野から野方。別のバスで,野方から板橋区東山で下車。
大谷口の日大板橋病院をめざして歩く。途中,子どもたちが,輪くぐり遊びをしていた。

目的の場所は,大谷口上町の一角。
日大医学部の横道を入ったところにあった。狭い土地に,住居が異様に密集している場所。路地には四角いコンクリートの板がはめられている。細い階段の坂道はすれ違うのも無理だろう。住宅改良の対象地区に指定されているため,既に一部取り壊しが始まっていた。
写真は,やばいので載せられません。

バスで池袋へ出て,新文芸座で,戦争映画2本立てをみる。
市川昆監督,船越英二主演『野火』1959年と山本薩夫監督,木村功主演『真空地帯』1952年。

『野火』は,フィリピン・レイテ島で,撤退するだけの兵士たちの姿を、肺病をわずらった田村一等兵を中心に描く。たばこの葉を売る兵士や,「猿の肉」と称して人肉を食う兵士。捨てられているボロボロの軍靴を拾って、履き替える兵士。さらに、その兵士が捨てた軍靴をまた拾って、履き替える田村。若き日の船越英二は,ほりの深い顔だった。

『真空地帯』の木村功も美青年。昭和19年,大阪の陸軍兵舎を部隊に,軍隊が人間を人間ではないものにしてしまうことを地方出身である木谷一等兵の姿を通して描く。上官が落とした財布から金を抜き取った木谷は,幹部の策略で2年3カ月の刑を受ける。服役を終えて,隊に戻るが,最後は野戦勤務を命じられてしまう。軍幹部の物資横流しなどの腐敗は,表沙汰にならないまま,映画は終わる。

今回の戦争特集は普段は1300円だが,映画の日のため,1000円。だが,客はパラパラ。下のマルハンパチンコのほうが人でにぎわっていた。